150年ほど前の木製スクールバッグ。
背面の板にくり抜かれた持ち手がある形は見かけますが、こちらはそれもない箱型。持ち手も無く 日本のランドセルのように背負う造りでもないので、脇に抱えて持ち運んだのだろう。が、厚みのある木で造られていて これにノートや教科書や帰り道で遊ぶ玩具(※1)なんて入れたら なかなかの重さになったはずで、それを思うとすこし気の毒でもあり、愛しくもある。
内側がザラ肌であるのは完全に僕の好みだし、背面の鋲も美しい。簡素な中にも やっぱりこだわりが詰まった一品です。
size: W 22.5cm D 32cm H 10cm
Netherlands 19c
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※木蓋が摩耗で細くなったのか、奥の溝からズリ落ちることがあります(写真15)が、そこから蓋が外れるということはありませんので、愛しい個性として捉えていただければと思います。
※1 当店の定番品である陶玉は、でこぼこな石畳の溝などをゴールと決め 転がし、勝者が場にある玉を総取りする日本のメンコのような遊び方にも使われていたそうです。
tametsusugametsu